ENLIGHTEN UP!
2013.01.14 Monday
昨年末にAmazonで購入し、年末のお休み中にじっくり鑑賞した作品。
どんなお話かというのを、私なりにご紹介〜
タイトルの『ENLIGHTEN UP!』を日本語に訳すとしたら「悟れ!」という意味でしょうか。監督のケイトはヨガ暦7年のヨギーニ。彼女は「ヨガは人を変える!」と信じ、ヨガによって人がどう変わっていくかを伝えようと、あえてヨガの事をほとんど知らない懐疑的な人物をひとり選んで、その人を主人公にドキュメンタリーを撮ることに。
そして、選ばれたニックという男性が、アメリカ中のあらゆるヨガを試し(彼のフツーな感覚から出る率直な感想もイイ!)、果てまでインドにまで行きヨガ界の凄い人物達に「ヨガとは何か」を探るためインタビューをする。
ニックは、ジャーナリストをしていてこれまでヨガ経験はほぼなし。両親は離婚しちゃってるけど、父親は堅物の弁護士、母親はシャーマンでヒーラー。このユニークな家族構成がまた映画におもしろ〜く作用している。
ニックは筋道が通った理屈や、証拠無しでは簡単に信じない、自分で調べ考え、ヨガに直接触れることによってのみ理解が出来ると思っている。こうした彼の左脳的部分はおそらく父親ゆずり。
一方、シャーマンでヒーラーである母親の影響と思われるのは、元々ヨガやスピリチュアルやらに対してオープンなところ。理解はしていないけれど、否定もしていない。このまっさらな感じがまた良い。
こうした彼のキャラというのかスタンスに共感をおぼえます。
なかなか監督の思うように「変化」していかないニック。そんな彼に苛立ち葛藤する監督のケイト。こうした二人の心境もきちんと表現されているところも、この映画のすばらしいポイントだと思うし、「ヨガとは何か」というジャーニーをヨガをする人もしない人もそれぞれのスタンスでこの映画を観ながら一緒に旅することができる。
インドでバクティヨガにふれ、色々な教えを学ぶうちに、なぜだか母親の事を思い出し涙を流すニック。ここがたぶん彼の中のターニングポイントで「ヨガとは何か」の答えのひとつだったのかもしれない。
わたし自身、昨年の夏に訪れたインドでバクティヨガにどっぷりと身を委ね、思いがけず「Marriage」「Mother」「Family」といったキーワードにたどりついた経験は「ヨガとは何か」の答えのひとつだったような気がしています。
この映画で、ニックと自分を重ねたり、ケイトと自分を重ねたり…。
日本語版がなく、英語字幕もインド人がしゃべるところだけ(笑)なので、なんども観ないとちゃんと理解できてないところもあるかもですが、正直で、すてきな作品だと思いました。
私はこの映画の結末に、エンドロールの流れる間なんだかにんまり◎
機会がありましたら、ぜひ観てみてください。